うつについて
うつとは
うつとは、「憂鬱である」「気分が落ち込んでいる」などと表現される気分が強い状態(抑うつ状態)が重症である状態を表す病名です。うつ病における症状としては以下のようなものが挙げられます。
自覚症状
不安になる、落ち着かない、眠れない、意欲が湧かない、罪悪感を感じて自分を責める、思考力の低下を感じる、死にたくなる、等
身体症状
疲れやすい、食欲がない、性欲がない、頭痛、肩こり、口が渇く、めまい、胃の不快感、等
周囲から見て
わかる症状
表情が暗い、涙もろい、反応が遅い、落ち着きがない、飲酒量が増える、等
うつに代表される
心因性疾患は増加中
うつなどの心因性疾患は現代病
うつは摂食障害やパニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)といった不安障害と呼ばれるこころの病気と併発する場合も少なくありません。
米国National Comorbidity Survey (NCS)による疫学調査では、うつ病患者の6割弱が不安障害を併発していると報告されていますうつなどの心因性疾患は増加し、現代病と言えるでしょう。
うつが引き起こす
「引きこもり」「不登校」
引きこもりはうつの引き起こす
行動のひとつ
うつによって引き起こされる行動として、自殺や自殺未遂などといった直接生命の危機につながる行動の他に、社会参加を避けて自宅や自室に閉じこもる引きこもりや不登校が挙げられます。引きこもりと不登校とは根本的には同一の行動であり、会社や学校などといった社会活動の場から受けるストレスをこころが処理しきれない状態が長く続いた結果そこに留まることができなくなった状態です。
引きこもりは大きな社会問題に
引きこもりは高校生などの学生だけでなく、40代の主婦などにも多く、幅広い年代に見られます。今まで引きこもりは30代までの若年に多いと考えられていましたが、2018年に内閣府が調査した40〜64歳の「中高年の引きこもり」の人数は61.3万人であり、2015年に調査した15〜39歳の「若年ひきこもり」の人数54.1万人と同等であることがわかりました。
様々な引きこもり支援や、引きこもり対策、不登校復帰の支援がなされていますが、引きこもりの数は増加しているのが現状で、大きな社会問題になっています。
引きこもりの原因は様々で、いじめや学校、職場になじめないなどで起こりますが、うつを左右する要因のひとつとして「栄養不足」が指摘されるようになりました。